荻野吟子さん  -826-

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皆さん、この方の名前、ご存知ですか・・。

国立科学博物館に「科学技術の偉人たち」というコーナーがあります。
北里柴三郎、湯川秀樹、南方熊楠などという名前に並んで、何人かの女性の名前がありますが、私が知っていたのは、この人だけでした。

私は、昔、この小説「花埋み」を読むまでは全く・・知りませんでした。書店で、本当に、なにげなく手にした文庫本でした。
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科学博物館のリーフレットには、このように書いてあります。
「近代日本において女性で始めて医術開業試験に合格し、医師となった。女性に医学の道が閉ざされていた時代に、たゆまぬ努力と信念で女性が医師になる道を切り拓いた。」

渡辺淳一の小説によると、この人は、16歳で嫁ぎますが、夫から性病をうつされてしまいます。体調を崩し、時には寝たきりになったりで・・、19歳で実家に帰り、結局、離婚します。
明治の初め頃ですからね・・、その後の苦労は容易に想像されます。

病気の治療のため、東京で当時、名医といわれる医師の診察を受けることになりました。
ところが何と、その場に、若い男性の研修医が10人くらいいるではありませんか。診察台で、足を開くように指示されますが、できずにいると、その若い男たちによって、力任せに開かれてしまいます。

鬱々とした気持ちで入院しているのですが、突然こんな思いが浮かんできます、「こういうことがイヤで医者にかからない女性がいるだろう・・」そして「医師が女性だったら・・」。

医師を目指すことを固く決心します。
でも、どこにも、女性がそれを目指す道など・・ありません。

いろいろと回り道しながら、女子師範(現・御茶の水女子大)第一回卒業生のトップの成績で卒業します。28歳になる頃です・・。
それからが「女性医師」への、更に厳しいチャレンジです。
ここのところまでを再読しました・・、面白いので、今日、全部読み終わる予定です。

この本を読むと、女性ゆえの偏見や差別、理不尽で無念なエピソード、そんなことには負けない強い意志に、涙が出る思いをしつつ感動します。

医師である渡辺淳一にして書くことができた物語という感じも・・しました。

面白いですね、この人のことを書こうと思っていましたら、つい先日の新聞に、この人の写真が出ていました。
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このランキング・・、最下位の埼玉県は、かって住んだことがありますし、トップの鳥取県は生まれ故郷・・。
こんなランキングはみたことがありません。
大いに興味がありますので、後日、また記事にしようと思っております。

この記事へのコメント

ぴあの
2010年07月14日 11:22
私も以前この小説を読みました。
素晴らしいというか ものすごい女性だと思いました。
僅か62歳で亡くなられたとか。もっともっと長生きして欲しい方だと思いました。
人生ゆっくり
2010年07月14日 17:52
今日読了しました、忘れていたのですが、最後の北海道開拓のあたりからは、本当に切ない物語だったのですね・・。
最後まで「偉人」を貫いて生きて欲しかったです。
2010年07月19日 20:59
若いときに読みました。
どんなことも先駆者の努力は並大抵ではないと思いますが、女性の場合はさらにその数倍の努力を重ねていると思います。もしかしたら現在もです。
男女平等ランキングは見逃したのか、全く覚えておりません。歴史が浅くしがらみの弱い(ゆるい)北海道が、46位ということにショックでした(*^_^*)
人生ゆっくり
2010年07月20日 05:19
改めて読んだら「渡辺淳一・・渾身の一作」という思いがしました・・。
あのランキング、よく分りません・・、北海道は女性知事ですしね・・。

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