映画「沈黙」 -1705
原作は随分と昔に読みました。
私は会社生活の若い頃、出張で五島列島を、何度も訪ねました。ここそこにある教会・・、どうしてこんな小さな集落に、こんな立派な教会が・・と思いました。
キリシタン弾圧は歴史の勉強で学んでいましたが、五島がその一つの舞台だったのは知りませんでした。
また学生の頃、島根県・津和野を旅しましたが、その地に、思いがけず「キリシタン受難碑」がありました。
処刑者の中に、年齢がヒトケタの幼子の名前が記されていて、湧き上がる思いがありました。しかも何と、その処刑は、明治に入ってからの時期に行われたとか、明治政府が禁教を解いたのは明治6年のことだそうです。
信心を全うする方々の、その心には尊いものを感じますが、「命をかけてまで・・」、本を読んだ時も映画を観終わった後も、無宗教の私には疑問として残ります。
遠藤周作「沈黙」は、とても重たい小説で、何度か読むのを止めようかと思った記憶がありますが、一方とても感動しました。
サテ、この映画です、予想していた通り、この映画も「ズシリと重い」映画でした。
日本で布教活動をしていたフェレイラ神父が棄教したという話が伝わります。弟子だったロドリゴとガルべは真相を確認すべく日本に向かいます。
たどりついた長崎で予想を超える厳しいキリシタン弾圧を目にします。
「どうして神は沈黙されているのか」
スコセッシ監督は、28年間心に温めていて、満を持して映画化したそうです。
撮影は台湾で行われたそうですが、ロケーション上の違和感はありませんでした。ただ、村人や奉行が英語を口にするのは、仕方ないとはいえ何か「落ち着きませんでした」。
日本人俳優も沢山出演しています。とりわけ暗い映画の中での、イッセー尾形の多少ユーモラスな演技は救いだったように思います。
先日、NHKでスコセッシ監督へのインタビュー番組がありましたが、日本人俳優たちは自分の役柄だけでなく、全ての登場人物を把握していて、とても素晴らしいとべた褒めしていました。
気持ちの入った出演だったのでしょう。
2時間40分という長尺の映画でしたが、正直、「もう少しナントカ・・」という気持ちが残りました。
でも力の入った大作だったのは間違いありません。
昨日発表のアカデミー賞候補で、作品賞・監督賞の候補には残らなかったようです、今一歩の映画でしたでしょうか。撮影賞候補には、なったようです。
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