映画「駆込み女~」  -1504

「駈込み女 駆出し男」という映画です。
井上ひさし原作ということですので、多分、面白い話だと思いますし、このところ観たい映画がなかったので出かけました。

封切り前に、2種類のチラシを作成する映画は、時々ありますが、この映画には更に「かわら版」というのもありました、結構PRに力を入れた映画でした。
画像

主演は「大泉洋・戸田恵梨香・満島ひかり」という、個性的な俳優たちですし、他の共演者も、「クセモノ」感がプンプンと漂う俳優たちでした。

「面白かった」です。ストーリーもそうでしたが、「縁切り寺」についての「井上ひさし」の薀蓄が、そこかしこに出てきて、とても興味深かったです。

北鎌倉の東慶寺は「縁切り寺」で、ここに逃げ込んだ女性は、その後、安穏を得ることになる・・ということは知っていました。
私は寺に入山後は、尼僧として仏に帰依して「一生を過ごす」のだとばかり思っていましたが・・違ってました。

ともかく寺に駆込み、入山の意思表示をした後、門前の「御用宿」で聞き取り調査が行われるとのこと。駈込みの原因になった男に連絡をとり、男が離縁状(三行半)を書けば、それで女は自由になり、一件落着。
男が拒絶すれば、女は東慶寺に入山し、2年の修行後は、男は離縁状を書かせられて、女は自由になる。

そういうシステムだったそうです。何か・・いいシステムのように思います。実際には、スンナリとはいかないケースも多かったでしょうけど・・。

戸田恵梨香は「製鉄業者」の「オカミ」で、この店を実質的に支えているのですが、夫の武田真治は放蕩三昧・・、もう一方の主役・満島ひかりは豪商・堤真一の妾・・、この二人が東慶寺に駆込みます。

「天保の改革」の頃で、陰鬱な雰囲気が立ち込めている時代です。鳥居耀蔵役・北村有起哉がニヒルに辣腕をふるって取り締まります。あろうことか、東慶寺廃止の画策もしています・・。

ともかく、いろいろな話が「くんずほぐれつ」で、うっかりすると頭が混乱します。私も、このところの睡眠不足がたたり、少しまどろんでしまい、一部の話が、よく分からなくなりました、でもその後は楽しく観ました。

いろいろな「知らないこと」が描かれています。
東慶寺に入山が許可されても「入山格付金」が必要だったそうです。
1858年の相場で・・
 上臈衆格 15両
 御茶間格  8両
 御半下格  4両
その他、寺に納める芙持料(生活費でしょうか・・)も必要だったとのこと。
映画では、そういうことにはふれてなかったのですが、そういったものが負担できない「もっと下層の人」に対応する「縁切り」システムではなかったのですね、それを考えると思いは複雑です。

入山を許された一番下の「御半下格」は、畑作業、炊事炊き、下働きの、要するに「下女」作業が主だったようですが、「縁切り寺も金次第」・・だったようです。

冒頭の部分で、裸の女の背中に絵を描いていたのは、浮世絵画家の渓斎英泉だとか、為永春水や曲亭馬琴も登場人物だったなどは、「HP」を見なければ、よく分かりませんでした。
そんなことを含めて、原作を読んでみたいと思いました。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック